名古屋友禅 堀部晴久
名古屋友禅 堀部三代目 堀部 晴久 (初代 堀部祥龍、二代目堀部満久)
1979年 名古屋市西区に生まれる
2006年 大学を卒業と同時に父 堀部満久(平成27年瑞宝単光章受章)に師事。
2007年 京都に修行に出る
五代目 田畑喜八氏に師事
京都彩芸展 京都府知事長賞受賞
(有)みつば で染色補正の技術を習得
2014年 名古屋に戻り、父と共に仕事を始める
2018年 名古屋伝統産業協会 友禅部門 伝統産業優秀技術者 表彰
2021年 第31回技能グランプリ染織補正部門 金賞受賞
能・狂言などの装束
狂言界初の人間国宝で、昭和期の関西の能・狂言界を代表する名人、善竹彌五郎さんの芸を脈々と受け継ぐ大蔵流善竹狂言会の装束も制作させていただきました。
名古屋友禅の特徴
京友禅が華やか、加賀友禅が繊細であるのに対して、名古屋友禅は名古屋地方の質素倹約を気風とする土地柄が色数を控えた単彩濃淡調の「渋い」色使いを生み出しました。
(※上記作品は二代目堀部満久の作品です。)
手法は「手描友禅」と「型友禅」があります。
「手描友禅」は1つひとつ手で描くのに対し、「型友禅」は友禅模様を型彫りにした型紙を下絵の代わりに用い、絵柄をつけていく友禅染です。
300年以上続くこの伝統の技と美は、昭和58年に国の伝統的工芸品の指定を受け今日に受け継がれています。
名古屋友禅 歴史
尾張藩主 徳川宗治の頃(1730~1739年)、名古屋市を中心にした地域では尾張文化が華やかで、京都、江戸などから各種の職人が往来していました。 友禅の技法もその時期に友禅士によって伝えられたと言われています。現在でも江戸時代末期の染色品や伊勢形紙販売の記録が残されています。尾張・美濃が古くから絹織物の産地で、尾張藩の地上産業振興策があったことも友禅が発展した一因だと思われます。