メキシコのご婦人
先日、京都に行った際、四条河原町の伊と忠に古い草履の修理に立ち寄りました。実は独身時代に実家の母に買ってもらったお気に入りの草履を今なお愛用しているんです。
さて、店内で用件を済ませていると、スペイン語の会話が耳に入ってきました。
60代前後の中南米出身と思しき女性とその息子さんと思われる若い男性が草履を買っていらっしゃりました。
どちらの国の方かと好奇心から、お声をかけて尋ねたら、メキシコだと言われました。
和服生活とは全く縁がなさそうなメキシコ人ご婦人でしたので、「なぜ草履をお求めになるのですか?」とお尋ねしましたら、「日本文化が好きで、とても興味があるからです。」とおっしゃりました。
私は嬉しくて、草履がいかに健康に良いか等々、お伝えいたしました。
もちろん、雨の日の注意も。メキシコは日本とは道路の条件もずいぶん違いますから。
お二人が買い物を終えてお店を出られた後で、お店の方たちが、そのお二人は私がお店に入ってきた後を追うように店に入っていらっしゃって、私が新しい草履を選んでいるのをご覧になっていて、ご自分も求められたのだと教えてくださりました。
お店の方たちも喜んでくださって、帰りは四条河原町の地下鉄の改札口まで私の荷物を運び見送ってくださいました。
とても嬉しい1日でした。