山田 聡子のギャラリー凜(北名古屋市)

砥部焼

絶え間なく技術が改良されていく中、明治以降
砥部焼は「伊予ボール」の名で輸出されるようになり
海外でも注目され始めます。

 

1893年(明治26年)シカゴ世界博覧会で
砥部焼の淡黄磁が出品され一等賞に輝きました。

 

戦争の関係で一時期は生産・販売が落ち込んだものの
戦後は手作りの良さが改めて評価されたことで
ろくろや絵付けなどの技術向上はもちろん
近代的デザインへの後押しも多く行われました。

 

 

 

砥部焼コラム 全8回

 

 

砥部焼 ~白潟八洲彦の作品は、真っすぐで純真な心を持つ~

 

美術館長の視点
「心を持つ白磁」~白潟八洲彦の作品~ 制作者とのファーストタッチは私にとってはとても楽しい一瞬です。なぜなら、それは30年以上、焼き物や工芸品の世界に生きた私にとって作品と制作者との相関性...

 

白潟氏の作品は先生の持つ真っ直ぐで純真な心、長年培われた轆轤や焼成技術そして何よりもそれを見事に支える家族の深い思いであると知りました。一家総出で協力し、家族も持つ人も幸せになれるようにと、心をこめて一つ一つを作り上げます。焼き物を作るのに大事なものは沢山あります。
~ 京都美商株式会社 井村美術館 井村欣裕

 

美術工芸品

 

 

砥部焼コラム 第1回 砥部焼の魅力について

 

砥部焼の魅力
日本の伝統工芸品である焼物には、有田焼や美濃焼と様々な種類があります。有名な焼物であることから、一度は耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方の中に、焼物の一つで...

 

砥部焼が生まれたのは江戸時代とされ、現代までその技術は人から人へと受け継がれてきました。
一つ一つ丁寧に人の手によって作られた砥部焼は、古い歴史と伝統が守られてきた象徴とも言えます。
カジュアルなデザインが多いため、焼物に対して敷居が高いイメージをお持ちの方でも親しみやすいでしょう。

 


 

砥部焼コラム 第2回 陶器と磁器の違い

 

陶器と磁器の違い
陶磁器には陶器と磁器の二種類があります。砥部焼は磁器です。 陶器と磁器 まずはそれぞれの特徴から確認していきましょう。  箸で叩いてみると、磁器は陶器に比べて高い音がします。 お湯を入れると、...

 

磁器の方が陶器に比べて1.5倍硬いから、割れにくいです。箸で叩いてみると、磁器は陶器に比べて高い音がします。お湯を入れると、磁器の方が陶器に比べて熱伝導率が高いために熱くなりやすいです。光を当てると、磁器は陶器に比べて透けて見えやすいです。

 


 

砥部焼コラム 第3回 伝統工芸品・砥部焼の歴史と伝統を守る砥部町

 

伝統工芸品・砥部焼の歴史と伝統を守る砥部町
技術や技法が約100年以上の歴史を持ち、一部地域で産業として成立しているものを「伝統的工芸品」と呼びます。砥部では焼き物に適した土が産出したこと、燃料である赤松が多いこと、登り窯に適した傾斜...

 

 

砥部町では自然の中でゆったりした時間の流れに身を任せてください。郷に入れば郷に従え。せっかく都会の喧騒を離れて、美しい自然豊かな砥部の山里へ来たのだから、たまには自分へのご褒美にとっておきの贅沢をすることもおすすめです。2012年8月号の家庭画報でも7ページにわたって紹介されたTOBE オーベルジュリゾート。ギャラリー凜のHPの撮影にもご協力いただいたお宿がオススメです。実際に轆轤と絵付けの体験をしたいと思ったら、砥部町陶芸創作館などで体験できます。ろくろ成型や色・絵付けでオリジナルの作品を作れるため、子供から大人まで楽

しめます。

 


 

砥部焼コラム 第4回 砥部焼の歴史

 

砥部焼の歴史
白潟八洲彦が制作する砥部焼は、伝統工芸品の一つです。こちらでは、砥部焼の歴史についてご紹介します。 砥部焼の発祥地 砥部焼の発祥地である伊予郡砥部町は、山に囲まれた傾斜地の町です。砥部の盆...

 

 

絶え間なく技術が改良されていく中、明治以降砥部焼は「伊予ボール」の名で輸出されるようになり、海外でも注目され始めます。1893年(明治26年)シカゴ世界博覧会で砥部焼の淡黄磁が出品され一等賞に輝きました。戦争の関係で一時期は生産・販売が落ち込んだものの、戦後は手作りの良さが改めて評価されたことで、ろくろや絵付けなどの技術向上はもちろん、近代的デザインへの後押しも多く行われました。昭和28年には民芸運動の指導者、柳宗悦、浜田庄司が陶芸指導をしました。

 


 

砥部焼コラム 第5回 砥部焼の工程とお手入れ

 

砥部焼の工程とお手入れ
愛媛県伊予郡砥部町を中心に作られる砥部焼は、約230年の歴史を持つ陶磁器です。砥部焼の製作工程とお手入れ方法について簡単にご紹介します。 砥部焼の工程・流れ 陶石採掘と採石場砥部焼の原料は、地...

 

砥部焼は磁器の仲間になるため、使用前の煮沸処理は不要です。また、市販の洗剤・漂白剤は使用できますので、お手入れも簡単です。使用後の食器洗いの際は、砥部焼は丈夫な器ですが、中にはデリケートな作品もございますので、できるだけ手洗いをおすすめいたします。

 


 

砥部焼コラム 第6回 いろいろな用途に使える器

 

いろいろな用途に使える器
 砥部焼白潟八洲彦先生の白磁には湯呑みや花瓶をはじめ、様々な日々の暮らしの器があります。本来、磁器は陶器と比べると冷たい雰囲気を持つものですが、砥部焼は磁器でありながら、轆轤で作られた少し...

 

shirakataの砥部焼はシンプルな白色が特徴であるため、花の色や種類を気にすることなく自由に生けることができます。お花屋さんで買った花でなくても、自宅の庭先やベランダ-のプランターに咲いた季節の草花をsirakataビアカップ、タンブラーや酒器に挿すのも素敵です。

 


 

砥部焼コラム 第7回 砥部焼の器は贈り物にも最適

 

砥部焼の器は贈り物にも最適
 清らかで気品のある砥部焼shirakataの白磁の器は、お慶びごとの贈答品に使いたいとお選びくださるお客様も多くいらっしゃいます。 手作りのぬくもりがあり、多様な生活スタイルに調和してコーディネー...

 

湯呑みやカップは少し厚手に作られており、冷たい飲み物はもちろん熱い飲み物も安心して飲むことができます。ろくろで作られた器は手になじみ、器の重みが手を安定させて、持ち手に伝わる程好い冷たさ・温かさを気持ち良く感じ取ることができます。

 


 

砥部焼コラム 第8回 砥部焼とジャポニズム

 

海外で注目されている日本の伝統工芸品
  伝統的工芸品とは 「伝統的工芸品」とは伝統的工芸品産業の振興に関する法律(「伝産法」)に基づく経済産業大臣の指定を受けた工芸品のことをいい、以下の条件を満たしているものです。  日常生活で...

 

近年改めて、日本の伝統工芸は海外から注目を浴びています。フェンディやグッチといった海外高級ブランドが漆塗りや刺繍を取り入れたハンドバッグを販売したり、古くからジャポニズム(※1)に造詣が深く、ロゴのモノグラムは日本の家紋からインスピレーションを得たという「ルイ・ヴィトン」は、輪島塗とコラボレーションした小物箱の逸品を発表しています。カラオケ、マンガ、柔道、華道、盆栽など海外で人気の高い日本文化や、オリンピック効果と相まって、ジャポニズムの再来があるかもしれないと思わせるほどです。

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