山田 聡子のギャラリー凜(北名古屋市)

10月の展覧会、舞台三選

芸術の秋❤️
今月観た中で、
とても心に残った展覧会&舞台三選。

1、京都 醍醐寺展 、サントリー美術館。

実に美しい国宝級仏像の数々。
平成6年12月に世界文化遺産に登録された醍醐寺は、国宝75,522点、重要文化財425点、その他未指定を含めると仏像、絵画をはじめとする寺宝・伝承文化財は約15万点に及ぶそうです。

明治維新期の「廃仏毀釈」の際、京都・奈良を中心に多くの寺院は、仏像や什物の譲渡を余儀なくされ、海外への流出も甚だしかった中、醍醐寺は伝承される二つの法流を同等に伝承すべきとし、一山に伝わる一切の宝物を、一紙に至るまで流出させないことを旨として、財宝を守りました。

そうした法流血脈を尊ぶ歴代の座主や無数の僧侶達の不断の活動と、多くの方々の祈りの元で守りつづけられてきた素晴らしい仏像、絵画は 実に胸を打たれるものでした。

それにしても醍醐寺になぜこんなにたくさんの財宝があるのだろうと、興味を持ち、展覧会に誘ってくれた神職、僧職の資格を持つ学者の友人に尋ねたら、醍醐寺は仏教史的にも大事なお寺だそうですね。

醍醐寺のことを調べてみました。

醍醐寺の縁起:
インドで始まった仏教ですが、西暦7世纪,印度の僧、善无畏(ぜんむい)、金剛智(こんごうち)、と西域の僧、不空(ふくう)が金剛界、胎藏界の両部密教を「代表的な純正の密教」として中国に伝えました。
智を表すのが金剛界。理を表すのが胎蔵界です。
長安にある青龍寺の高僧惠果は、不空から金剛界の密法を、また善无畏の弟子玄超からは胎藏界の密法を受け継ぎ,その後この二法を融合して“金胎不二”の学説を作りました。

遣唐使として中国を訪れた日本の僧、空海(くうかい)は、青龍寺で惠果と出会い、この“金胎不二”法を学びます。
帰国後,空海は日本真言宗を創立、京都東寺を活動の中心としたため、“東密”と呼ばれていますが、
醍醐寺の創建者聖宝は、この空海の孫弟子にあたるのだそうです。

そのほか、

2、宮本亜門さん演出のミュージカル「生きる」 赤坂ACTシアター

これは絶対観たかった!
生きる意味、幸せを伝えてくれます。

3、カール・ラーション 、損保ジャパン東亜美術館

スエーデンの作家、カール・ラーション、カーリン夫妻の愛溢れた絵、インテリア、暮らし方。

とてもとても美しく、豊かな気持ちになりました。
昔、母が作ってくれた愛が溢れる手作りのものに囲まれた生活。
幸せは愛の充足感がもたらしてくれるものですね。

友人が、カール・ラーション&夫妻が大好きで、毎年スエーデンを訪れていて、ご遺族とも親交が深く、
今回は、彼女からご案内を受け、彼女の解説を受けながら、ゆっくり拝見させていただきました。
友人がカール・ラーションとカーリンご夫妻に魅了されているのもなるほどだと思った次第です。

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